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動物の行動と管理学会(日本学術会議協力学術研究団体)
Japanese Society for Animal Behaviour and Management

本学会は、2019年4月1日に日本家畜管理学会(Japanese Society of Livestock Management)と応用動物行動学会(Japanese Society for Applied Animal Behaviour)が統合して誕生しました。

日本家畜管理学会は、1964年に日本家畜管理研究会として、家畜の管理に関する研究の 促進を図り,家畜管理技術の進歩・普及に寄与することを目的として設立されました。1996年には、名称を日本家畜管理学会へと変更しました。家畜管理学会の活動は、我が国の畜産における家畜管理分野の確立に大きく寄与してきました。家畜管理学会で、従来、取り組まれてきた家畜の飼養管理技術体系は、現在のアニマルウェルフェア的視点として脚光を浴びています。1985年から1993年にかけては、日本農業施設学会との共同シンポジウムが5回開催されました。2004年11月には第6 回資源循環を基本とした乳牛の群管理飼養に関する研究会において、シンポジウムを開催しました。また、2005年2月には、北海道根釧農業試験場にて開催の2004年度農業施設学会セミナー「21世紀の酪農をになう乳牛舎施設」を共催しました。2005年9月以降のシンポジウムは、応用動物行動学会との共催で開催してきました。

応用動物行動学会は、1984 年に家畜行動に関する小集会として、出入り自由の緩やかな組織として作られ、毎年 1~2回のシンポジウムを国内外で企画してきました。小集会として実施してきた 22回のシンポジウム内容は全て当時の「日本家畜管理学会誌」に論文化されており (「応用動物行動学の黎明」として冊子化)、「家畜行動図説」(朝倉書店,1995)を出版し、2011年には動物種をさらに広げ、動物行動図説を出版しています。国際応用動物行動学会(ISAE2005, 麻布大学)の招致を契機に、2002 年、ヒトと係わる動物である産業動物、伴侶(愛玩)動物、実験動物、展示動物、野生動物の行動と管理に関する基礎的・応用的研究の切磋琢磨を行い、同時に会員相互の交流・連携を図ることを目的として応用動物行動学会を組織しました。2002 年 11 月には日本動物行動学会のラウンドテーブルで、「応用動物行動学への招待」を開催し、2005 年 3 月には日本動物心理学会と「動物の条件付け学習と野生動物の被害管理」を共催しました。神戸アニマルケア国際会議では、2009 年以降共同主催団体となっており、家畜、野生動物および展示動物に関するシンポジウムを担当しました。2016 年には、ICP2016 において「Animal Welfare」のセッションを担当しました。

日本家畜管理学会・応用動物行動学会の共同活動として、2002 年応用動物行動学会設立以降は、例年の春季研究発表会は日本家畜管理学会・応用動物行動学会の合同開催で実施されてきました。2011 年 9月には、日本動物心理学会、日本動物行動学会との合同開催学会として、Animal 2011 に両学会とも参加しました。また、2017年には、日本動物心理学会、日本動物行動学会、日本行動神経内分泌学研究会との合同で、Koudou 2017も開催してきました。

2005 年 9 月以降、日本家畜管理学会と応用動物行動学会で共催したシンポジウムは以下のとおりです(応用動物行動学会が共同主催団体となった神戸アニマルケア国際会議での開催を除く)。

  • 2005 年 9 月 酪農の 2つの方向-先端技術の利用と集約放牧-
  • 2006 年 10 月 家畜管理学と応用動物行動学が扱う範囲は?-共通部分と独立部分-
  • 2007 年 3 月 ヒトと家畜双方の幸せを行動から科学する
  • 2007 年 11 月 “動物たちのQOL(生活の質)向上を考える -飼養動物における環境エンリッチメント-“
  • 2008 年 3 月 野生動物との共存を考える
  • 2009 年 3 月 公開講演会”The recent advance in farm animal welfare science”
  • 2009 年 4 月 その性格、なんとかならない?-動物の気質・個性とそれを知る大切さ-
  • 2009 年 9 月 南西諸島における家畜生産システム
  • 2010 年 3 月 マウスの”行動的絶望”を制御する量的形質遺伝子の特定
  • 2010 年 11 月 畜産におけるアニマルウェルフェアの実際
  • 2011 年 8 月 若手による研究発表会、東日本大震災に対応した活動
  • 2011 年 9 月 彼を知り己を知れば-動物の行97 動特性を生かした害獣・害鳥・害虫対策-
  • 2012 年 3 月 国際基準作成が進むアニマルウェルフェア-日本の実験動物と家畜-
  • 2012 年 3 月 馬の行動研究-なぜ家畜の行動を研究するのか
  • 2013 年 3 月 動物園でアニマルウェルフェアを科学する
  • 2013 年 9 月 野生動物研究最前線-若手による研究発表会-
  • 2014 年 3 月 原発事故警戒区域内に取り残された牛のその後
  • 2014 年 8 月 阿蘇のススキ草原の畜産的利用
  • 2015 年 3 月 野生鳥獣の行動を科学する
  • 2016 年 3 月 「動物の『管理』とは何か?」を考えるワークショップ
  • 2017 年 3 月 動物福祉(アニマルウエルフェア)の現状とこれからの方向性
  • 2018 年 3 月 原点は家畜管理学 〜応用動物行動学・動物管理学の始まりを知る〜
  • 2019 年 3 月 動物の行動と管理学会設立シンポジウム 新学会への期待と今後の方向性